motionExpress
motionExpress
NTT ICCのトップページにある、まるで生き物のように動く線。クリックするたびにその線が様々なものを現わすメディアアート作品。これを作られたのはIAMAS助教授の古堅真彦氏です。
今日はその方が作られた、視覚に直結したプログラミング言語、motionExpressを紹介します。
現在は複数の静止画を連続させることによって動きを見せる,いわゆるパラパラアニメーションの方式が主流でです.これは ・制作者が確実に動きを作り上げることができる ・緻密な動きをつくることができる ・目で確認しながら動きを制作できる などの長所がある反面, ・閲覧者の介入が困難(インタラクティブ性に乏しい) ・作り上げた後の変更が困難 ・言語での制御が困難(専用のプログラミング言語がない) などの短所があります.そして,現在ウェブページを代表的にコンピュータ画面をメディアとして扱う動くコンテンツの制作環境はFlashをはじめとしてパラパラアニメーション方式を採用したものがほとんどです. これは映画やビデオなどの既存のメディアの手法を取り入れたものですが,この方法ではメディアとしてのコンピュータの特徴を十分に引き出すことは出来ません.
氏はFlashなどのインタラクティブ・コンテンツをパラパラアニメーションとして、それとは違った新たなコンテンツの創造を提案します。
コンピュータはプログラミングできる道具です.その特徴と「動き」を十分に考慮されたコンテンツ制作環境がmotionExpressです.物理法則を知らずとも「押したり」,「引っ張ったり」,「振り回したり」する動きを,数行で書くことが出来ます.
作成したプログラムはJavaアプレットで実行できるようです。こちらのページで作品とそのソースコードを見ることが出来ます。Javaアプレットを使うとはいえ、実際のソースコードはCに近いです。関数表やチュートリアルなどもあって、初心者に非常に優しいと思います。
メディアアートに興味のある方や、プログラミング初心者を脱しつつある方、コンソールでのプログラミングに飽きてきた方に、非常にお勧めです。
ソフトウェアのダウンロードも出来ますが、現在のところMacintosh版しかないのが残念なところです。